大分県は2012年度、海外の見本市での同県物産展と海外向けインターネット通販を連動させ、見本市で県産品に興味を持った消費者が直接購入できる仕組みを整える。見本市は主に現地の流通業者向けに開くため、これまでは来場した個人が購入を希望しても販売するルートがなかった。ネット通販とセットにすることで、現地の流通業者と個人客の両方に売り込むことが可能になる。

食品や工芸品などの地場業者らでつくる社団法人「大分県物産協会」(大分県別府市)が、日本郵政グループの海外向けネット通販サイト「JapaNavi」か楽天市場に出店。大分県が12年度、香港や韓国のソウル、中国の武漢、上海などの見本市会場で開く物産展に出品する県内業者に、同協会を通じて海外向けネット通販サイトにも出品するよう呼びかける。

海外の見本市には卸売業者や小売業者だけでなく、個人の消費者も多数訪れる。ただ、現地の業者などを通じた販売ルートを確保する前の段階では、個人客から商品購入の要望があっても断るしかなかった。

ネット通販による直接購入では日本からの郵送料がかかるが、それを負担しても購入を希望する個人客が中国でも増えているという。また、食品は「現地の百貨店などで販売する場合、3~6カ月程度の賞味期限を求められるが、ネット通販なら2~3週間あれば十分で、輸出できる商品の種類が広がる」(大分県商工労働部)。

昨年来、岡山県や山形県など海外向けネット通販サイトに県産品モールを開設する自治体も出ている。ただ、大分県は海外での知名度に乏しい商品を単に通販サイトに出品するだけでは販売増は困難とみている。同県は見本市の終了後も、同県上海事務所や海外の大分県人会などを通じてPRし、現地の消費者を通販サイトに誘導する方針。

同県の取り組みとは別に、民間で同様の仕組みを企画しているジェーシーヒア(東京・江東)の周碧社長は「現地でPRして消費者向け通販で手応えがあれば、業者との交渉も有利になる。中小企業の場合、消費者への直接販売から始め、業者向けに広げるという方法もある」と指摘する。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASJC2201T_S2A220C1LX0000/

 

Slide4[1]